初めて目にする名前の作家さん。
普段〔作家買い〕や〔漫画家買い〕する私にはちょっと珍しく…。
なんで買った?と聞かれれば
『なんとなく・・・』としか答えられない。
しかーし!!これワタシ的に結構当たり♪
ズバリ、面白かったです。
バスの中で読んでいて、笑いたくなるのを何度こらえたことかwww
『自分のツボ』な作品に出会えると、ホント嬉しい♡
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お話の主人公は、美和孝博さん38歳独身。丸っきりの理系派人間で研究所にて室長をやっている。見た目はそこそこいいはずなのだが、口調がちょっとべらんめぇ。でもって、思いっきりノンケ…しかし、女に気を使ってデートするより、研究しているほうが楽しいという「仕事人間」のため、彼女イナイ歴はすでに数年。フツーの仕事人間なオヤジです。
このへんまでは、ほんとによくある、それこそ『普通のおっさんの話』
そしてそこからいきなりファンタジーへ。。
夜中にふと目覚めた美和の目の前にいたのは、ひとさし指くらいの大きさの妖精…それもかなり小汚い無精髭で赤い腹巻いっちょうの
オヤジ妖精!どうみても妖精にみえない小さなオヤジが言うには
『元は人間サイズで、繁華街で知り合った女とホニャララで精を吸い尽くされた。縮小化し、瀕死のところをたまたま通りかかった美和に憑いた』
とのこと。そして
『精を喰う妖し』なので『妖精』だと言い
「最低三日に一回男の精を受け入れなければ、お主も死んでしまうぞ」
と不穏な脅迫まがいのセリフを吐く。オヤジ妖精の言葉が信じられない美和だったが…。
ノンケの美和さんにいきなりの『ネコ宣言』なんと非道なことをwww
このオヤジ妖精。。妖術を使うパワーも乏しくなっているのに、美和の精力を使って術をかけようとして失敗したり…美和に「男が寄り付くフェロモン垂れ流しの術」を勝手にかけてしまったり。。おかげで美和さんにいろいろ危険と災難が付きまとう。
運よく(?)直属の部下の渡瀬に抱かれ、精をもらった美和だったが、道を歩けば後ろにゾロゾロ2~3人の男が付いてきたり、職場の部署違いの後輩にも襲われそうになったり、同期のイケメン同僚に犯されてしまったりww
ストーリーの面白さもかなり楽しめるんですが、ワタシが気に入った一番の理由が、この作家さんの言葉の上手さ!
「ヤギが卵を産むよりも信じがたい」
「道ばたで手榴弾を投げつけられたような意表」
「手榴弾が心臓を爆破」
「天変地異並みの不意打ちを食らい…」
この大げさな表現がワタシの笑いツボの核心をがっちりとホールドw
最終的にオヤジ妖精は人間等身大のすがたに戻り、美和から巣立っていくのですが・・・渡瀬と恋人としての蜜月中に再び『来ちゃった、てへっ』とオヤジの姿で戻ってきますww今度は渡瀬にも見えるらしく・・・!?
松雪先生、機会があったら是非ショートストーリーでもいいので、続きを読ませてください♡ホント面白かったんで^^b